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塩見岳

山行日
    2007年10月21日   晴れ   単独

コース 概略図はこちら
    鳥倉林道駐車場(遮断機手前→(約3km林道)→塩見岳登山口→三伏峠→三伏山→本谷山→塩見小屋→
    塩見岳西峰→塩見岳東峰→塩見岳西峰→塩見小屋→本谷山→三伏山→三伏峠→塩見岳登山口→鳥倉林道駐車場

 南アルプスの白峰三山を8月下旬からチャンスをうかがっていたが、今年は断念した。その代わりに、入りやすい超3000m、塩見岳を日帰りすることにした。天気も安定してきたようだし、3度歩いているし、早発ちすれば可能であろう。日が西に傾くころ、茅野市に向って下りながら雪をかぶった北岳を車窓からちらっと見た。あれ、雪だったかな、と目を疑った。ダメなら引き返そう、そう決めて予定通り車を走らせる。大鹿村からR152を曲がって鳥倉林道を約16km走ると、遮断機の手前に駐車場がある、そこで仮眠。2時15分起床、、車は8台、日曜日とあって、仲間ができた、どこかで会うだろう、更に賑わうことを期待して、予定通り2時30分早発ちする。

 月と星を仰ぎながら、大きな黒い動物に遭わないように、カウベルを振る。山間に入ってしまえば、道に全神経を使い、そんなことを考えることはないが、林道歩きは精神的に余裕があるから考えてしまうのだろう。そうだ、尾瀬を歩いた時、目先に落ちた枯れ葉一枚にびっくりしたことを書いたっけ、これも林道だった。スタートから20分経過、登山口を探しながら歩く、左斜面は切り立っている、まだだ。夏は登山口までバスが出ているようだ、Uターンできるスペースがあるはず、左に回りこんで舗装が切れた。ここで前回来たときを思い出した、もう少しだ、3:00登山口着。ここに三伏峠まで4km、3時間の案内板あり。

 山間に入り、カラマツ林の中を、200m弱、ジグザグ登り、3:17小さな尾根に一旦出る。ここから左手の豊口山2230.7mを巻きながら200mほど登って行く。ここで豊口山の東に張出した鞍部に出る、3:47。ここに、三伏峠まであと2時間の案内板あり。急坂を登り、P2248の直下を左に巻き、小さなピークを3つ、4つ無理なく結んだように道が造られている。4:13、水場、4:30、雪が出てくる。最後は三伏小屋の南にあるP2607を左に巻き、ほぼ北に延びる塩川からの尾根に合流する、4:35。ここから一登りすると、平坦に進み三伏峠(三伏小屋)に着く、4:55。小屋はオフに入っている、避難小屋はあいていると聞いている。10分ほど寒い中で休み、出るや、凍った道でスッテンコロリ、50mほど歩いてまたコケた、この先大丈夫かな。
  
 林道を30分ほど歩いて登山口へ              登山道唯一の水場、20分ほどで塩川コースと合流

  
 合流点の5分ほど手前から登山道に雪          合流点から一登りして三伏峠(三伏小屋)

 ここから若干下り、少し登り返すと三伏山山頂2615mに出る、5:17。まだ上空は真っ暗であるが、東の空は薄明るくなり、山並が見えてきた、向う北東方向の塩見岳と東方向の烏帽子岳がくっきり見える。本谷山に向かう、シラビソと潅木の混じる道、小さなアップダウンが2,3ケ、急速に明るさを増していく。本谷山の南に取り付く頃には、西に中央アルプス、東に塩見岳、富士山、南に烏帽子岳がクッキリ見えていた。
  
 三伏山山頂から塩見岳                   同、烏帽子岳

  
 本谷山に取り付く頃、塩見岳               西に中央アルプス

  
   塩見の南に富士山が顔を出す             烏帽子岳の左に荒川岳が頭を出す

 南の荒川岳と烏帽子岳の山頂部が薄赤く染まった、日の出を迎えた。ほとんど時を同じくして本谷山山頂2657.9m着、6:12、小休止。西に中央アルプス、乗鞍岳、北アルプス、若干ガスがかかっているようであるが、まずまずの眺望だ。仙丈岳、駒ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳、塩見岳はシルエット。と、シャッターを切っていると、塩見岳の南の裾から太陽が飛び出す、一瞬まぶしくて何も見えず。塩見岳に向う。

 東(詳しくは東北東ぐらいかな)に進むと、一段と赤みを増した荒川岳と烏帽子岳、塩見岳はシルエットである。シラビソの樹林帯を軽いアップダウンをして、権右ヱ門岳2670mの南側で塩見岳に取り付く、7:16。
  
  荒川岳山頂部に日が差す                富士山周辺の雲が赤く染まる

  
  時を同じくして、本谷山山頂着                 山頂から塩見岳は完全にシルエット

  
  同、中央アルプス                   同、乗鞍岳と北アルプス遠望

  
 仙丈岳、駒ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳のシルエット     塩見岳の南の裾から太陽が

  
  東に進んで、荒川岳&烏帽子岳             同、塩見岳

  
   権右ヱ門岳の南で塩見岳に取り付く             大分近づいた感じの塩見岳

 シラビソの樹林帯の中を歩き、10分ほどでハイマツの尾根に出る、いよいよ素晴らしい眺望が展開する。南から西方向、悪沢岳と荒川中岳、右に赤石岳がチョコっと頭を出す、烏帽子岳と歩いて来た三伏山の尾根、西に中央アルプス、真っ白な乗鞍岳と北アルプスを遠望する。目を北に転じれば、仙丈岳、駒ヶ岳、白峰三山、広河内岳と3000m級が連なる。雪をほどほどに被り、山並が青空に映える、一登りして塩見小屋着、7:38。
  
  塩見の西斜面に取り付いて、振向へば本谷山             南西方向に烏帽子岳、三伏小屋も見える


 南〜西方向、荒川岳、烏帽子岳と歩いて来た三伏山の尾根

  
  悪沢岳と荒川中岳、右に赤石岳がチョコっと       塩見岳山頂部

  
   西に、中央アルプス                       北北東方向に間ノ岳


  仙丈岳、駒ヶ岳、白峰三山、一番右が広河内岳


  槍・穂遠望


  乗鞍岳遠望


    仙丈岳、駒ヶ岳、白峰三山、一番右が広河内岳

  
    荒川岳                         塩見小屋手前の岩場を登って

  
  塩見小屋に出る                       小屋からの展望、駒ヶ岳、白峰三山、広河内岳

 徐々に登山道は白さを増していく、昨日往復した人が1人靴跡を残している。幸い道は黄色いペイントが明瞭で間違えることはないが、凍結状態がきになる。行ける所まで行くさ、これには変わりないけれど、“あそこらへんまで”を小刻みに変えて、一歩一歩慎重に進む。天狗岩を巻いて東に出たとき、寒さと風の冷たさを忘れていた。ここでストックをザックに入れ、手袋を皮に替えて、直下の夏山でも登りにくい岩場に備えた。黄色く塗られた岩を一つずつ、進んで行くのであるが、雪と氷に足場がなかなか決まらない、要するにコンパスが足りないのである。製図用のコンパスなら継ぎ足しができるが、自分の手足しかない。こんな所が2ヶ所、引き返すまでもなかった、勿論ヒヤッともしなかった、下ることも何とかなるさ、で考えなかった。難関を乗り切って、振り返って下を見渡した時の感激、これは嬉しかった、8:46西峰着、8:52東峰着。
  
  山頂部、左が塩見岳、右が天狗岩                        ハイマツの間の雪道を抜け

  
天狗岩へ、             ここを過ぎて一部凍結した岩を登る

  
                  岩場で一息ついて、駒ヶ岳、白峰三山に見入る

  
      同、荒川岳も大分見えてきた、             右奥は兎岳、中盛丸山、大沢岳のようだ

  
  悩まされた直下の岩場                  振向いて歩いてきた尾根道に見入る、手前が天狗岩

  
塩見岳山頂手前が三角点のある西峰、奥が最高峰の東峰   あっと驚くお富士山

  
  東峰までは5分ほど                    塩見岳東峰3052m

 360度の絶景を前に、何処に最初に目が行くか、やはり、霊峰富士だった、次は荒川岳だった。はじめてYさんと、テントをかついでここを踏んだとき、眺望に感動したのは勿論、一時的にガスってブロッケン現象を見て不思議さを感じ、仙塩の尾根の長さに圧倒され、均整の取れた蝙蝠岳を山行の夢とした。その後2000年に仙塩尾根を丹渓新道から入り、塩見岳を越えて塩川に下っている。後者は2001年に烏帽子岳と合せて踏んだ。今回見入ったのは、農鳥から南に延びる稜線だった。この稜線に願望の山がある、いつも計画段階で挫折してしまう山、この先も願望で終わってしまうのだろうか、寒さに耐えかねて9:15東峰をあとにする。
  
 東峰から荒川岳                      同、富士山と手前が蝙蝠岳

  
 同、駒ヶ岳と白峰三山、手前北俣岳と北荒川岳       同、西峰と中央アルプス、乗鞍岳、北アルプス遠望


  仙丈岳、駒ヶ岳、と北岳、間ノ岳、農鳥岳、広河内岳、大籠岳、笹山の稜線、後ろに富士山、右は荒川岳
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 仙丈岳、駒ヶ岳、と北岳、間ノ岳、農鳥岳、広河内岳、大籠岳、笹山の稜線、手前は仙塩尾根と北荒川岳、北俣岳

  
  蝙蝠岳                      蝙蝠岳への山並、仙塩尾根との分岐点が北俣岳

  
   白峰三山                       西峰に戻ってもう1枚、富士山

 西峰9:20、時間と共に写真に及ぼす光線の具合が変わる、登ってくるときは最悪で逆光ばかりであった。さて、上りで悩んだ岩場は、スムーズに通り抜け、天狗岩付近で本日1人目、男性に会う。三伏小屋でテント泊とか、続いて塩見小屋付近で日帰り予定の男性に会う、塩見小屋10:05−10:15。小屋では寝具を屋根に干していた、まだ利用できるのだろうか。鞍部、塩見岳へ往路取り付いた所、10:26、本谷山11:25−11:35、三伏山12:15−28、三伏小屋12:36通過、塩川分岐12:50、水場13:05、登山口14:00着で林道に出る。
  
 下りながら、荒川岳                       塩見岳山頂部

  
塩見小屋から見えた山頂部手前のピーク、西側直下を巻く  塩見小屋南のピーク2766m

  
           塩見岳山頂部に多い赤いチャートと緑色岩


             塩見小屋から仙塩尾根    画像クリックで拡大、戻りはプラウザで御願いします

  
   同、白峰三山                        同、塩見岳山頂部


    塩見小屋と塩見岳山頂部、右からP2766、天狗岩、西・東峰


 同、駒ヶ岳、白峰三山とナナカマドの実

  
                       本谷山を正面にシラビソの道を下る

  
              本谷山の東、立ち枯れしたシラビソあり、振り返りながら塩見岳

  
                              同、塩見岳

  
 同所から荒川岳                        同、仙丈岳&駒ヶ岳


  同、駒ヶ岳


 同、荒川岳と烏帽子岳


 本谷山山頂から仙塩尾根


  本谷山西斜面から烏帽子岳、三伏山

  
  三伏山                          烏帽子岳とマルバダケブキの実

  
    マルバダケブキの実                   富士山

  
  三伏山、本谷山間で塩見岳                本谷山


    三伏山山頂付近から本谷山、塩見岳、烏帽子岳

  
  同、白峰三山                        同、塩見岳

  
  同、烏帽子岳                        同、三伏小屋


             烏帽子岳へ続く尾根

  
  三伏峠                           三伏小屋を出ると雪道にナナカマドの落ち葉

  
   シラビソの道を下って                   塩川への道を分ける

  
                シラビソの道にも階段あり、ガレ場もある、でも道は長い

  
 正面に豊口山2230.7mが見えてくると          急坂を下り鞍部から

  
                  左に巻いて、ガレ場のすぐ上を通過

  
   フジアザミの残り花やマムシグサの赤い実に立止まり  黄ばんだカラマツを仰ぎ

  
  カラマツの人工林を抜けると               登山口に出て、3kmの林道を歩く


豊口山の南斜面の奇岩とまだちょっと早い紅葉を眺めながら、3kmの林道を歩いて14:37駐車場に着いて、本日の塩見岳山行を終えた。
  

  

  

  

  

 総所要時間は、12時間07分、山頂部の雪に悩まされたが、結果的には変化に富んだ眺望を楽しめ大満足である。塩見岳日帰りであるが、夏の早い季節、明るくなってから出て、暗くならないうちに充分戻れるでしょう。これからの季節、充分備えも必要であるが、都度適格な判断と行動が必要なケースがある、ひとの言う“引き返す勇気”である。



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