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笠ガ岳〜西鎌尾根〜槍ヶ岳〜東鎌尾根縦走
  
山行日
      2001/8/17−8/21   晴れ 単独

コース 
      新穂高温泉→笠新道入口→拭戸岳→縦走路分岐→笠ガ岳山荘→笠ガ岳→笠ガ岳山荘(テント泊)
       →笠ガ岳→笠ガ岳山荘→秩父平→大ノマ乗越→弓折岳→双六小屋→双六岳→巻道分岐
       →(巻道で)双六小屋(テント泊)
       →樅沢岳→左俣岳→千丈沢乗越→槍岳山荘→槍ガ岳→水俣乗越→ヒュッテ西岳→西岳→ヒュッテ西岳(テント泊)
       →赤岩岳→大天井ヒュッテ→大下りの頭→燕山荘→燕岳→燕山荘→合戦小屋→中房温泉

記録
      1日目 新穂高温泉→笠新道入口→杓子平→ 拭戸岳→縦走路分岐→笠ガ岳山荘    
            4:30     5:46   10:10         11:51   13:30   

           笠ガ岳山荘 → 笠ガ岳→笠ガ岳山荘(テント泊)
           13:45             15:00

      2日目 笠ガ岳山荘→笠ガ岳→笠ガ岳山荘→秩父平→大ノマ乗越→弓折岳
            4:45          5:45          9:34   10:00

          →鏡平分岐→ 双六小屋 → 三俣双六分岐 →双六岳 →(巻道で)三俣双六分岐→双六小屋(テント泊)
            10:30 11:45 12:25  12:45  13:22−13:45     14:30      14:45

      3日目 双六小屋 →  樅沢岳   →千丈沢乗越  →槍岳山荘   →槍ガ岳 →  槍岳山荘
           4:55    5:30−5:45  8:09−8:17   9:16   9:38−10:00  10:16

           槍岳山荘 →ヒュッテ大槍→槍沢分岐 →西岳山荘   → 西岳→西岳山荘(テント泊)
           10:35     11:12    12:35  14:15 15:00      15:45

      4日目 西岳山荘→赤岩岳→大天井ヒュッテ→大下りの頭→燕山荘→燕岳→燕山荘  →合戦小屋
           5:05         7:05−7:15          10:10      11:26  12:03−12:15

           →中房温泉
            13:50

 この山行は、夏の北アルプスをゆっくり見ようということで計画した。大型でゆくりした台風が洋上にあるので気がかりだが注意しながら歩くことを自分に誓って早朝の新穂高温泉をスタートした。一番奥の有料駐車場を過ぎると、路肩に違法駐車した車のワイパーに、大きな赤い駐車違反のステッカーが挟み込んであった。お気の毒とは思うが、お金は取られたくない、道路はできるだけ歩きたくない、の気持ちはわかるけれども、一つのルールであるから守ってもらいたいものだ。笠新道入口で水を補給して、急坂のジグザグした道を登る、あたりはうっそうとした樹林帯の中であるが、ところどころ木の間から山並みを見え疲れを忘れさせてくれる。朝方雲が多かったが、今はすっかり晴れ渡り、槍穂高の主稜線、と焼岳乗鞍岳がくっきりと見えている。森林限界を過ぎると斜面一帯がお花畑となる、ソバナが元気に咲いていた。形を変えていく槍穂高の主稜線につい休憩が多くなる、次々と後続者が先に行く、下山の20代の若い女性に元気づけられる、この女性は単独行で25kgかついで8日目だそうだ、すごーい。出発してから6時間弱で杓子平についた。ドカーンとザックを背負ったまま寝そべる、気持ちいい。ここは笠ガ岳を谷の最深部を介して一望できるポイントだ。

 杓子平から稜線に出るルートが持ち合わせの地図とかわっていた、従来は抜戸岳から西方に500,600m寄った所に出たが、現在は抜戸岳の山頂近くに出るようにルート変更されていた。稜線にでると、わき上がる雲で遠望はきかなかった、分岐から1時間弱ほど歩いて抜戸岩へ出た、溶岩ドームの真ん中が大きく避けたのであろうか、左右高さ3mほどの垂直の壁の狭いところを抜けていく。しばらくすると大きな岩がごろごろしたところへで、ここを登りきって笠ガ岳山荘に出た、新穂高温泉からここまで9時間要した。テントを設営して山頂に立つ、時々近場の稜線まで映し出すが、北アルプスの笠ガ岳の足元だけである。初めてここへ来たときは、雨の日で、クリヤ谷を上がってきたが、沢の増水でズボンまで脱いで渡渉し、頂上についても濃霧の中、時々笠ガ岳山荘が見える程度だった。それに比べたら、今日はマシなのだが。アチコチ電話して実況中継を行い天候の回復をまったが、夕日を期待できそうもないのでテント場へ戻る。
  
          槍・穂高の主稜線                            槍・穂高の主稜線

  
          槍・穂高の主稜線                           杓子平から笠ヶ岳

  
          杓子平から抜戸岳                           抜戸岳山頂

  
         笠ヶ岳稜線の分岐                             笠ヶ岳山頂


 2日目、快晴の朝を迎えた、山頂からの展望はすばらしく、特に槍ガ岳と大喰岳の間から御来光は印象的だった。どうしても、槍・穂高の主稜線に目をもって行かれるが、その右の焼岳、乗鞍岳、御嶽山更に右へまわって北俣、黒部五郎、薬師、黒岳、祖父、鷲羽、双六・・・・のパノラマが雄大だ、山の上にいる特権だ。
笠新道の分岐まで来て西方を振り向くと、笠ガ岳が縦走路の正面にドカンとあぐらをかいているように見えた、実に雄大だ。
  
  笠ヶ岳山頂で、槍ヶ岳と大喰岳の間から御来光              笠ヶ岳山頂、背後は乗鞍岳

  
      縦走路から笠ガ岳                               縦走路から穂高

  
         縦走路から槍ガ岳                       縦走路から、マツムシソウを入れて槍ガ岳

  
  縦走路から、マツムシソウを入れて 穂高             縦走路から、マツムシソウを入れて 乗鞍方面

  
       鏡平分岐から槍ガ岳、手前が鏡平                鏡平分岐から鏡平のアップ

 晴れ渡った空のもと、眺望に堪能しながら双六小屋へ、テント設営後双六岳を一回りした。昼を過ぎると雲があがり山の雄姿も損なわれる感じである。前回は飛ばしてしまった双六岳をゆっくりと散歩した。この山は高さはあるが、周辺から見るとのっぺらなので、目立たない損な山だ。ゆったりとした広い山頂部の逍遙は気分爽快である、残念ながらくっきりとした展望はなかったが、小屋止まりでカメラかついで花の季節にここを歩いたら最高だね。
  
       双六岳山頂、背景は薬師岳               樅沢岳山頂から三俣蓮華岳方面、遠方が薬師岳

 3日目の朝、申し訳ないくらいの天気だ。御来光を見るのは逸したが、ここもすばらしいところだ。どうしても槍に目が行ってしまうのだが、これから向かう西鎌尾根を正面に、左に鋭いノコギニのような北鎌尾根が、その向こうにには今回槍からの下山路となる東鎌尾根が、そして槍を真ん中に入れて、右手へ大喰、中岳から穂高、その向こうに焼岳、乗鞍へと連なる山塊を、この景色を表現する言葉が私にはない、大感動である。槍は徳だ、高さでは奥穂高岳の方が高い、槍の穂先に視線を奪い四方の山々を引き立て役にしてしまうのである、こう考えるのは私だけであろうか。でも言い換えれば、これだけの山塊があって、あの槍が目立つのだろう、周辺の山が無かったとしたら槍も単なる塔にすぎないということだろうか。このパノラマは、地球46億年の歴史の中のアルプス造山運動の1ページ、一瞬なのかも知れない。この感動の余韻とほどほどの緊張感で槍岳山荘へ着いたが、槍の穂先は私を恥ずかしがってベールでくるんで見せてくれない。でも穂先に着いた頃には濃いキリがとれて再び展望を覗かせた。
  
     樅沢岳山頂から笠ガ岳                          樅沢岳山頂から槍ガ岳

  
      樅沢岳付近から槍ガ岳                        槍岳山荘から霞んだ槍の穂先

 小屋の台風情報から、明日中に下るのが賢明であると判断し、今日中に東鎌尾根を通って西岳ヒュッテまで歩くことにした。時間的に下る人はいないのだが、旗をかざした団体さんが多い、その数もヒュッテ大槍に着くまでにはとぎれ、ヒュッテ大槍から水俣乗越までは鎖とハシゴの連続で緊張したが無事通過できた。そのあおりでかヒュッテ西岳までがながく、休み休みのウオーキングだった、ヒュッテ直下の花畑はトリカブトが満開で、また熟れたキイチゴがたくさんあり、ビタミンの補給ができた、おいしかった。
  
     水俣乗越、ヒュッテ西岳間でトリカブト                      西岳付近の日の出

 4日目、今日もいい天気だ。テン場は2張しかなく、槍が正面に見えるようにテントを張ったので沢越しに北穂高の小屋と槍岳山荘の夜明けの灯が見えて、これがまた静まりかえった西岳で、何とも言えない、いいかんじであった。御来光は途中の稜線から眺めることにしてテン場をあとにした、西岳を回り込んだ所で、横通岳付近が紅く燃え日の出を迎えた、若干雲がたなびいていたが、かえって光景としては味がある。昨日歩いた東鎌尾根の奥に槍が天をさして輝いている、北鎌尾根の鋭さが深い谷を介して強調して見える。赤岩岳を過ぎて、しばらく歩いたところに、東鎌尾根と北鎌尾根の真ん中に槍が位置するポイントがあった、バランス的には北鎌尾根が高く、肩を片方あげた感じもした。この喜作新道は東から槍穂の稜線を見ながら歩くのがいい、今日は逆なので時々振り返りながら歩いている。大天井を回り込んだころ、逆光を受けて丸く雲が輝いている光景を見た、天気のくずれる前兆だろうか。
  
       西岳付近から槍ガ岳                        大天井北側の巻き道から

 燕へのゆったりとした稜線を歩きながら、白色のコマクサを探した。時期的にはちょっと遅い感じもしたが、まあまあ見頃といえる。燕にコマクサの白花があるとYさんから聞いていたのである。白花は北海道のトムラウシ温泉の鉢植と木曽駒ヶ岳で見ている、燕岳まで真剣に探したが見あたらなかった。燕岳山頂から見る景色は、花崗岩質の白い岩肌が周辺の山と比べて、特異であり、また北側の眺望がいい。奥の立山連峰と剱岳、その手前の針ノ木岳と蓮華岳である、特に針ノ木岳の突起は槍とは比較にならないが目立つ存在である。燕の眺望を目に焼き付けて中房温泉へ下った。台風の進行速度が遅く、気にしながらも、助けられた山歩きだった。
  
    大天井燕間から立山・剱、針ノ木・蓮華岳               燕岳から立山・剱、針ノ木・蓮華岳


      燕岳から富士山



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