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黒斑山(04年夏)

山行日
    2004年8月27日    晴れ   2名

コース
    車坂峠→槍ケ鞘(シェルター)→赤ゾレの頭→トーミの頭→黒斑山→トーミの頭→(中コース)→車坂峠

 今年は台風の発生数が多いようですね、大型で非常に強い台風16号が沖縄県・南大東島の東北東の海上にあって、ほとんど停滞しているとか。影響を受けてか、一晩中降り続いていたようです。雨の若干残る早朝のR18号を西進、長野県に入ると雲が途切れ、期待が持てそうな空模様になってきた、予報は曇り。車坂峠の駐車場を、6:50、一年ぶりかと思ったらニ年ぶりだそうだ、妻を同行して出発する。3、4日前、草津白根山のオヤマリンドウのTVニュースを妻が見て、「金曜日なら一日空けられる」、というので、草津白根山、那須岳、黒斑山、湯の丸高原を候補に上げ黒斑山とした。

 浅間山は、外輪山が2つあって一つ目が黒斑山2つ目が前掛山であり、三重式の火山である。この二つの外輪山の間は大きく窪んで火口原の湯の平が広がっている、黒斑山からはこの平原を介して噴煙上げる浅間山の雄姿を見ることができる。また黒斑山は、車坂峠との標高差が430mあまり、多少のアップダウンはあるが、1時間あまりで2404mの山頂に立てるので、高山植物を観ながら、雄大な眺めを満喫できるため大勢の人たちが訪れる山である。

 大きな火成岩の点在する道を歩き始めると、マツムシソウ、アキノキリンソウ、オンタデが咲き乱れる。キンレイカの花は終わり実をつけいるが、異臭は登山道にただよう。砂礫の斜面に群生するシラタマノキは、6mmほどの白い実を沢山つけ、シラビソの樹床のゴゼンタチバナの赤い実はすっかり熟していた。シラビソの樹林を抜け少し下って登り返すと眺望が開ける。振り返れば、篭ノ登山、水ノ塔山、四阿山が、四阿山の左手には遠く頚城山塊を見る。南に八ヶ岳連峰が、取りきれぬ雲の間に横たわる。再びシラビソの樹林帯に入り、念願のオヤマリンドウに逢う、青紫と言おうか濃紺と言おうか、鮮やかさにカメラを持つ手がなぜか震える。

 更に、高度を上げていくと樹高は低くなり、西の方角に北アルプスを遠望する、雲が山並みに多少漂い、個々のピークは判別しにくいが、奥穂、槍、白馬は、はっきりと見通せる。いつの間にか、篭ノ登山、水ノ塔山の山も青空に深い緑を映し、ほぼ晴れ上がって、夏の日が戻っていた。防災用のシェルターのある槍ケ鞘を過ぎ、赤ゾレの頭に出ると噴煙上げる浅間山が飛び込んできた。真っ黒な大量の煙に、やや活発と聞いていたが、びっくり、もしやと思ったが、時間とともに白くたなびき様相を変えた。
  
 マツムシソウ、実を摘まないでね          アキノキリンソウ

  
  シラタマノキ(実)                 オンタデ

  
 篭ノ登山、水ノ塔山、四阿山の山並み       四阿山の左手に頚城山塊を遠望する

  
 八ヶ岳連峰遠望                    頚城山塊を遠望、アップ

  
 シラビソの間の登山道                ガマズミ(実)

  
 登山道の脇でオヤマリンドウに逢う          北アルプス遠望

  
 篭ノ登山、水ノ塔山もくっきり              黒い噴煙を上げる浅間山、赤ゾレの頭付近から

 赤ゾレの頭からルートは少し下る、目の前のトーミの頭の東側の切立った崖と対照的な丸い浅間山をシルエットに映す。見下ろせば、ガレ場が下方へと延々と続く、足がすくむようだ。南遠方には八ヶ岳連峰が横たわり、左手に秩父連峰が横たわる、間に富士山がぼんやりと見える。咲き残ったハクサンイチゲ、ウメバチソウ、今を盛りのイワインチンを見ながら、岩場を登り返しトーミの頭へ、8:10着。
  
 シラビソの間に八ヶ岳連峰               トーミの頭と浅間山

  
  秩父連峰と富士山遠望                鞍部より真下を覗く

 見慣れた光景ではあるが、大きく円を描いたように大パノラマが展開する所だ、妻曰く「木曽駒ケ岳の千畳敷カールに劣らない」と。あそこは氷河の削ったカール、ここは大噴火により吹っ飛んだ大きな窪地である。その差こそあれ黒斑山、蛇骨岳、仙人岳、Jバンドの迫り来るような岩稜、活動を続ける浅間山、前掛山、そして剣ケ峰へと連なる雄大な光景は圧巻である、休憩して8:30黒斑山へ向かう。

 トーミの頭のパノラマ、左から黒斑山、蛇骨岳、仙人岳、Jバンド、前掛山、浅間山、剣ケ峰

  
トーミの頭から外輪山、蛇骨岳、仙人岳、Jバンド   同じく、黒斑山、蛇骨岳

  
トーミの頭から草スベリを下るハイカー          同じく、浅間山(直角に曲がった噴煙が面白い)

 トーミの頭からシラビソの間のぬかるんだ道を少し進むと、右手に草スベリを通り湯の平へ下る道を分ける。ここまで来ると所々に脇道が出来ていて、岩稜の際に沿って進む道と林中の道と交差する。景色を堪能しながら進み、林中を通って折り返す、いつものパターンをとる。眼前に展開する迫力ある光景に、立ち止まっては脳裏に焼付ける、バックアップに写真を撮る、8:44山頂2404m着。先客が3人、地図を広げて周辺の山々を確認していた、浅間山の左稜線の遥か遠方には日光白根山が見えていた。歩いて来た方向には、トーミの頭の岩峰が、ほとんど垂直に岩肌を向けていた、8:50下山する。

 先の枯れたシラビソにホシガラスが2羽、羽を休めギャーギャーと鳴く、カラスよりひとまわり小さく、四国及び本州中部以北の亜高山針葉樹林帯で繁殖する鳥で、頭上、翼と尾は黒褐色、外側の尾羽の先と下腹は白い。声は良くないが、亜高山の典型的な鳥であり美しい、トーミの頭8:58。
  
 草スベリ分岐付近から黒斑山             同じく、蛇骨岳、仙人岳、Jバンドの岩稜

  
 同じく、シラビソの中の登山道              同じく、振向いて剣ケ峰と右岩峰トーミの頭


  
 黒斑山山頂2404mから浅間山            同じく岩峰トーミの頭

  
 同じく、蛇骨岳                       ホシガラス、山頂付近

 トーミの頭から南に少し下って、中コースに入る、シラビソの樹林帯を抜けると、斜面に沿って花々のオンパレードが始まる。オヤマリンドウ、ノアザミ、イワインチン、アキノキリンソウ、マツムシソウ、ヤマトリカブト、ハクサンシャジン、ヤハズヒゴタイ、タチコゴメグサ、ヤマハハコ、キオン、ミヤマウイキョウなどなど。オヤマリンドウとイワインチンは今が旬という感じである。沢を隔てた林中からこちらに話し掛けている声、どうやらキノコ採りの人たちのよう、キノコがなくて飽きて一休みしているとか。
  
 オヤマリンドウ                        オヤマリンドウ

  
 オヤマリンドウ                        オヤマリンドウ

  
 ノアザミ                           イワインチン

  
 ヤマハハコ                         タチコゴメグサ

  
 ゴゼンタチバナ(実)                  シラタマノキ(実)

  
 マツムシソウ                      ヤナギランの終わり花

 間もなく駐車場へ出るところで、生々しい落雷の跡を見た。10数mもありそうなカラマツの木の上部が、真っ二つのに割れ、根本まで真っ直ぐ大きな爪痕を残す。裂け落ちた枝の葉もついており最近の出来事のようだ、参考に一見下さい。
  
         落雷の爪痕

ここからは帰路道すがらシャッターを切ったものです。
  
  タムラソウ                         マツムシソウ

  
 ノアザミ                            ヤナギランの綿毛

 駐車場へ10:10戻って、本日の山行を終えた。総所要時間は、3時間20分だった。夏の終わりの黒斑山、お天気もまあまあで、オヤマリンドウに逢えたし、眺望にも満喫、紅葉前の静かな山の山行であった。花はまだ当分見られるでしょう、オヤマリンドウ、イワインチンは今が見頃です。



  
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