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西穂高岳

山行日
    2002/9/20,21   晴れ  単独

コース
    上高地(西穂高岳登山口)→西穂山荘(泊)→独標→西穂高岳→独標→西穂山荘→上高地(西穂高岳登山口)

停滞した秋雨前線が遠のいて、久しぶりの好天となった。この日のために、予定していた上高地から一泊二日の西穂高岳山行である。時間的には、登山書では日帰り可能であるが、コースの状況がイマイチ判断出来ないので、時間的余裕を持つことにした。また、出来ればその先の間ノ岳往復も考えたのである。2日の計画となると、一日目は当然西穂山荘泊まりとなるので、昼の出発となり、11:46写真の登山口をくぐった。コメツガとカラマツの中のなだらかな道を歩く、樹床には青々とした笹が茂り、大木を仰ぎながら進む。まもなく笹がオシダに変わり、足元もごろごろした石段状になるが、気持ちのいい樹林帯が続く。12:03勾配が若干増し、’98年の地震で付け替えられた地点にでる。大分経過しているせいか、すっかり踏み固められ尾根に向かってジグザグしながら登っていく感じである。一汗かいたところで、下山してきた若い男性に会う、早朝立ち西穂独標まで往復してきたと言っていた、ルートは全く問題ないという。12:28コメツガの樹間から焼岳の山頂部が真っ青の空の下に見えていた、昼食をとる。
  
  西穂高岳登山道入口                              焼岳を樹間に見る

勾配は一段と増し、額から流れる汗が目にしみる、間もなく前方が開け、12:45平坦な場所に出た、稜線に取り付いたようである。見上げると左に緑の三角形をしたピークが見え隣に岩峰が幾つか重なって見えた、地図で確かめたが西穂かなというところではっきりしなかった。ここから、木の根をまたぎながら進むと、12:50“中尾根、西穂山荘まで1時間30分”と書かれた表示を発見、ここが廃道との合流点だった。間もなく地図上の水場“宝水”についたが、今の季節は全く水気がなかった。やがて、コメツガの樹林帯が、シラビソに変わり、ダケカンバが混ざってきた。12:59、パッと開け、前穂高が見えたので1枚撮った。高度も上がり、樹間が大きくなり、隙間から時々山が顔を出す、梓川対岸にある霞沢岳の山頂部が見えた。13:23、2人目の下山者に会い小休止。道はここから、平坦となり、木道整備の資材置き場の脇を通過した。森林も背丈が低くなり高山性を帯びてきた感じがする。花崗岩を敷き詰めたような道となり、13:47焼岳分岐に着いた。着くや休息していた外国人2人が焼岳方向に向かった。13:55ついに西穂全体が顔を出した、8つのピークが見え、手前は緑、あとは岩峰で鋸歯のようだ。やがて発電機のエンジン音が耳に入り、13:59西穂山荘着。
  
    水はありませんでした                           パッと前穂高、明神岳が現れる

  
  霞沢岳もなかなか雄大なながめだ                     焼岳分岐

 荷を整理して、周辺散策に向かう。10分も登山道を西穂高岳方面へ歩くと小高い丘の上にでる。周辺の山が一望できるポイントである。北西に笠ヶ岳が、新穂高温泉まで標高差で約2000m、錫杖岳から弓折岳の広範囲でまるごと見える。南南西に焼岳、その背面に乗鞍岳これもすばらしい眺めだ。そして目指す西穂の山だ、緑の笠状のピークの向こうに独標がそして幾つかの岩峰の奥に西穂高岳が待ち受けている。夕日に明日の晴天を祈って早寝とする。
  
   乗鞍岳(左遠方)、正面焼岳                         笠ヶ岳全貌

  
    目指す西穂高岳のピーク                       ナナカマドと前穂・明神岳

  
            霞沢岳                              西穂山荘から夕日

 朝食を放棄して5:05山荘を出る、薄暗い登山道であるが、昨日散策しているのでスムーズに歩けた。早立ちの10人位の先に出させてもらう。乗鞍岳へ向かう車の灯りが点滅をし、ゲートの開くのを待つ上高地へ上る車のライトを眼下見て明け行く空を見上げる。天気は下の方は薄い雲がかかっているが、上空は晴れている。所々に雲塊があり、山の景色にアクセントを付けている。ごろごろした石ころの道を乗ったり避けたりしながら進む、直下からは岩肌を伝って5:58西穂独標についた。見渡す山々の朝日をあびた山頂は、昨日見た景色とはまるきり違い、その雄姿は一日の始まりに活力を与えるものであった。
  
   乗鞍岳と焼岳(手前)                               笠ヶ岳

  
  西穂独標2701m                           隣のピラミット峰、西穂高岳山頂、間ノ岳、天狗ノ頭

  
 その右手に奥穂高岳                        日の当たっている正面左が独標、ピラミット峰から

  
    ピラミット峰、後ろ中央は黒部五郎岳              越えてきた岩峰、ピラミット峰西穂高岳間

 独標からのルートは、まず西穂よりに数m急降下するが、下り口のペイントマークに従い辿れば足場はしっかりしているので、充分安全は確保できた。あとは目に入るパノラマを見ながら、マークで方向を定め、岩場は基本通り手足を運び過度な緊張は避けた。ヤセ尾根も3,4箇所あったが、足が竦んでしまうような切り立った所はなかった。岩峰も独標・西穂山頂間に7つ8つあったが半分くらいはトラバースするようにルートは表示されていた。ピラミット峰の次の岩峰などは、鎖が設置されていて安心して歩けた。7:03西穂高岳山頂2909m着。

 まず、飛び込んできた光景は、幾重にも連なった、辿ってきた岩峰だった。続いて槍の姿だ、格好は大喰岳・中岳の上に槍の穂先がある感じであった。そして、前方間ノ岳の厳しい岩峰である、すぐ隣のピークに重装備の夫婦がいて、声を交わした。「お早う御座いますっ!、どうですかルートの状況は?」、「お早うぞざいます、平気だよ、ずうっとこんなもんじゃないのっ!」と答えが返ってきた。しかし、間ノ岳の山頂部にはガスがかかり始め、往復を考えると自分の体力・技量では難しいと判断、本日はここまでと決めた。

 眺望に見入る静なる時間が経過していく、後続の4人の着くのを待つが、その気配がない。7:33下山を開始する、山頂から3つ目の岩峰で出会う。「早いね!」、「いや、もう着いたの同然ですよ、山頂で待っていたのですよ」、「この先のルートは?」、「ここまで来られたのですから心配ないですよ、リラックスしてゆっくりと・・・気を付けて・・・」で別れた。独標までの半分道中の所まで戻ると、今度は山荘で同室だった72才の方とお孫さん(20才前後)に会った、小生と一回り差があるが、兎に角元気、岩場を軽々と伝っていくように見えた。「もう1人のお孫さんは?」、「途中で小屋へ戻ったよ」、「じゃー気を付けて・・・」で別れた。独標着8:10。

 独標を下り始めて間もなく、今度は同室だった同年輩の方に会った。お互いに「やっ!」、「朝飯甘かったよ」という。昨日は冗談を交わした仲だったので、「今から、まだ食べてないんですが・・・と言おうか・・・」、で別れた。8:57西穂山荘着。小休止して9:10発、宝水9:47、付け替え登山道上高地側10:22、登山口着10:34。
    
  西穂高岳山頂                               山頂から辿ったルートを見る

  
   山頂」より槍ヶ岳                                同じく槍ヶ岳方面

  
黒部五郎岳と三俣蓮華岳の間に立山の頭を見る          正面、黒部五郎岳

  
    遠く白山を見る                               御岳も乗鞍岳の左にちょっと見えた

  
  早くもガスってきた間ノ岳                          前穂高方面

  
      笠ヶ岳全貌                                   笠ヶ岳中央部アップ

 全行程7時間42分(一日目2時間13分、二日目5時間29分)であったが、登山地図でもここまでは一般コースとして設定されているようであるが、独標から先は要注意のパンフもあると聞く。小生が歩いた範囲では、同等コースは沢山あり何ら問題はないと思うが、天候・体調の悪いときは事故に結びつきやすいので充分配慮して臨まれたら良いと思う、これはどこの山でも同じこと。眺望は抜群、肩の力を抜いて、ゆっくりと楽しむコースである。

 
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